シオン【完結】
想い
「はあ~今日もしごかれたあ」
部活終わり。
俺と祥太郎が地面に倒れ込んでると、俺達の元に久美がやって来る。
「お疲れ様、祥君帰ろ!」
「久美ー。疲れたあー。久美も部活終わったの?」
「うん、さっきね」
久美は…確か、バレー部だったっけ。
体操服を着て、カバンを持っている。
「りょうも途中まで一緒に帰るだろ?」
「え?」
「よし、行くか。久美、汗かいたし俺達着替えてくるわ」
祥太郎は立ち上がると、見下ろし俺が立つのを待っている。
慌てて立ち、祥太郎の横に並ぶ。
…断ろうと思ったんだけどな。
なるべく祥太郎と一緒にいたいとは思うんだけど、久美と一緒ってのが辛いというか。
「校門で待っててね~」
「はーい」
祥太郎は歩きながら、久美にそう声をかけると久美も返事をした。