シオン【完結】

「どうかした?」


じっと見つめる俺に、久美は首を傾げて尋ねる。
俺は首を振ると、隣に並んで一緒にプレゼントを探した。

だけど、中々いいのは見つからない。

サッカーしてるし、スポーツショップの方がいいのあるんじゃないかって俺の提案で移動した。



「お、これいいな」


そう言って俺が手にしたのは、リストバンド。


「あ、いいね。それ」


久美も賛同する。


「それ、遼佑あげる?それなら私、こっちにする」


久美が手にしたのはミサンガ。
ラスタカラーで、祥太郎の雰囲気にとっても合っている。


「決まりだな」

「だね」


顔を見合わせて微笑むと、二人でレジに向かった。
包装して貰った袋を見ながら、久美は嬉しそうな顔を見せる。


「ありがとう、遼佑!
本当にいいの買えた!」

「いえいえ。俺も買えたし」


そう言いながら、包装された袋を持って笑った。
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