秘密
急に話しかけられて、驚く私とさやか。


すると、加賀美先生の横に居た二宮さんと目が合ってしまった。



『⁉︎』


ちょっと怖いんですけどー!


二宮さんは、ギロリと私を睨んでいた。



『と、特に無いので大丈夫です…』


『そうか?じゃあ何かあれば、お前も声掛けろよ。二宮、行くか』


『はーい♡』


絶対に、今の二宮さんのセリフ語尾にハート付いてたな、きっと。



加賀美先生と二宮さんが教室を出て行ったのを確認すると、私は席に着く。



『ちょっと!今の何⁈』

さやかが興奮気味に寄ってくる。


『さぁ…二宮さん怖いよ!あんな目で見られたら、足りないものあっても言えないよね…』


本当は糸が少し足りなさげだったから、欲しかったけど、あの場では絶対口が裂けて言えない。


帰りに自分で買って帰ろう。


『いやいや、そっちじゃなくて!加賀美先生の方よ!』



『何が?』


『何かあれば、お前も!声掛けろよ。ってところよ!』


『…?』



『私も居たよね?絶対に加賀美先生の視界に入ってたよね⁈そこは普通、お前らも!じゃないの?』


『えー。たまたまじゃないの?』


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