秘密
女子生徒さんが、私をジッと見てくる。


うっ…何だろ。めっちゃ視線が痛い。


きっと、誰?とか思われてるんだろうなぁ。


「一色…先輩?」


「へっ?」


何故に私の名前を?



彼女は、私の名前を知っていた。


「正解」


加賀美さんが私を見ながらニコリと笑う。


すると、女子生徒さんは

「きゃー‼︎嘘!嘘!一色美咲先輩だー‼︎
皆ー!」



と言って、私の近くにやって来た。


「⁇」


私は何がなんだか分からず、呆然とする。


「えっ⁈美咲先輩⁈」


すると、生徒達がぞろぞろとやって来た。


「本当だ!美咲先輩だぁ。いやーん、噂通りー!」


「キレイー!足、細ーい!」


何故か女子生徒達に囲まれる。

何が何だが分からない私は、囲まれても何も出来ないまま。

「おいおい。松田、一色が固まってんぞ」

私の情けない姿をみた加賀美さんが助け舟を出してくれた。


「あっ、すみません!美咲先輩に会えて興奮しちゃいました」

「どうして私の名前を…?」



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