秘密
「……」

やっぱり、辞めとけばよかった。

そう後悔した合コン。


夜、7時半に開始したのはいいけど、相手側のメンバーが全員揃ってないという始まり。


あり得ない。

時間厳守でしょ、普通。


「ごめんねー。皆、仕事で遅れてるみたいなんだわ。もうすぐ来ると思うからさ!」


そう、軽く謝る幹事さん。


社会人なんだ。

てっきり、同んなじ大学生だと思ってた。


それにしても、社会人が大学生と合コンなんかして楽しいのか?


話、合わないでしょ。


あー、帰りたい。


チビチビとビールを飲みながらの思う。

まだ、始まって30分。

横目で美春を見ると、楽しそうに男の人と話してる。


「えー!すごーい!」

美春さん、声がいつもよりワントーン高いですよ。



なんて、思いながら目の前にある唐揚げを摘む。

こうなったら、会費分の元は取って帰るしかないや。



「悪りぃ!遅れた!」


バタバタと後ろから男の人が走って個室に入ってきた。



「おっ!やっと来たかー!」


どうやら、遅れていたメンバーさんのようだ。


あっ、スーツだ。


実はスーツフェチな私。


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