本気の恋、始めました

自己中

「え″ぇ～別れた？」


ハルが大声でそう言ったのを必死に押さえつけて取り合えず人の少ないところに連れ出した。


「直也から別れようって
言われたんだけどね…」


「何でよ？昨日も迎えに来てたじゃん？」


「そうなんだけどね。私が悪いから仕方ない。」


「もしかして、またいつものパターン？」


「まぁ～ね。」


何でも知ってるハルに
隠しても仕方ない。


「美羽はさぁ～感情表現苦手なんだから…そこは直也が理解してくれないとさぁ～」


ハルはそう言ってくれるけど、
感情表現が苦手なんじゃなくて
好きになることの意味がわからないんだって…
ハルはブツブツ言い続けてたけど
授業も始まるし、教室に戻った。



授業が始まった今もハルはひとりでブツブツ言い続けてるのが私の席から見てもわかる。


隣のムカつく涼我は
今日も朝から寝てる。