本気の恋、始めました
「イヤで…」
言い終わる前に強制連行。
ギャーギャー騒ぐ私に
「うるせー!!」と一喝。
だからその切れ長の目で言われたら怖いから…
「じゃあ、せめて何で私なのかだけでも教えてよ!!」
「深い理由はない。」
どうなの?
無理やり嫌がる私を連れてきて
理由はないって…
それでいきなりこの状況?
おかしいから…
「帰らせて?」
取り合えず頼んでみた。
「は?無理。」
「これって犯罪じゃない?」
「犯罪?上等。」
ガッツリ両腕を掴まれ…逃げられそうにもない。
「観念しろ。」
涼我はニヤリと笑った。
そこからのことはいまいち覚えてない…
唯一覚えてるのは、ここまで強引だった涼我がその時になったら意外にも優しかったこと。