裏アリ男子にご注意ください!
とかなんとか思っていると。
「キャ───ッ!!!!」
という大きな叫び声がろう下からした。
クラスにいた男子がその大きさにビクつく。
高い叫び声だったから、たぶん叫んだのは女の子たち。
……な、何ごとですか!?
尋常じゃないその大きな叫び声にあたしも驚く。
なにか事件でもあったんじゃないか……不安に思いながら声のしたほうを見ると、そこには爽太くんがいて。
なるほど、だからみんなあんなうれしそうに叫んでたのか。
ああ、今日もあいかわらずかっこいい……。
はぁ、と爽太くんを見られたうれしさに甘い息をはいた。
そんなとき、なぜか爽太くんとあたしと目が合った。
……へ? なんで目が合うの?
「あ、桃花ちゃんいた! 今って大丈夫?」
しかもなんだかそんな声が聞こえていた。
……え、あたし?