裏アリ男子にご注意ください!
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安田くんを好きになったきっかけをふわふわと思い出しながら、あたしはイスに座った。
「澤上さん、大変だね」
「え、なにが?」
不意にそう言われたのであたしはよくわからず微妙な答えを返してしまった。
すると安田くんは説明不足を謝ってから話しはじめた。
「学級委員。住吉さんが転校しちゃったから澤上さんがなったんだよね?」
「あ、うん」
住吉さんっていうのは、前の学級委員の女の子のこと。
安田くんはあたしの目を見ながら優しい笑顔を崩さず話す。
「もしわからないことがあったら、いつでも俺に訊いてね」
「うん、ありがとう!」
どこまで親切なの、安田くん……。
あたしはうれしかった。こんな近い距離で安田くんと話せたことが。
こんなこと、一生に一度もないと思ってたのに……!
……あ、そういえば。