裏アリ男子にご注意ください!
───ガラッ。
「あれ、だれもいないや。とりあえずイスにすわって」
保健室につれてこられたあたしは、やっとそこでイスにおろしてもらった。
都築くんが保健室の薬品棚をあさっている。なにか探しているみたいだ。
……でも都築くん、優しいのかな。
あたしのことなんて放っておいてもいいのに、ここまでつれてきてくれた。
あたし、すっごく重いのに。
考えていると、あたしはフッとあることを思いだした。
「そういえば都築くん、もうすぐ100メートル走じゃないの!?」
都築くんの出る競技、たしか二人三脚のすぐあとだった!