裏アリ男子にご注意ください!
「あたし、安田くんに聞きたいことがあったの!」
もしもたくさんの幸運に重なって恵まれて、安田くんと話せる機会があったら訊こうと思ってたこと!
「え、なになに?」
安田くんは好奇心をチラリと覗かせながら、ジッとあたしを見て訊いた。
安田くんの不思議な魅力の瞳に一瞬、吸い込まれそうになる。
うわわ、そんなに見つめないで! あたしの可愛くない顔を!
こんなことなら、もっと可愛い顔に生まれてくればよかった……。
って、そんなことを嘆いてる間に安田くんがワクワクして待ってる!
あたしは急いで話をはじめた。
「あのね……中2の夏休み前、安田くんが拾った子ネコのことなんだけど……今、元気?」
実はずっと聞きたかったんだ。