裏アリ男子にご注意ください!



「うん、そうだよ。今、大学生なんだ。澤上さんは……たしか、弟さんがいたんだっけ」



「あ、うん!」



たしかあたしが安田くんに弟がいると言ったのは、あの子ネコを拾った日の1回だけ。



安田くん、そんなことまで覚えててくれたんだ……。



なんか、うれしいなぁ。……なんてウキウキしていたとき。



「あのさ、澤上さん。よかったらLINE交換しない?」



「……へ?」



安田くんから、衝撃のひと言。



LINE交換?



えっとあの、つまりそれって……安田くんとLINEするってこと!?



「えっ!?」



安田くんとの急接近っぷりに思わず驚くあたし。そんなあたしを見て、安田くんは苦笑いをした。



「そんなに驚かれるとは……もしかして、イヤ?」



寂しそうな顔でそう言われて……あたしはぶんぶんと首を横に振った。



そんな。安田くんとLINEなんて、イヤなわけないのに!



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