裏アリ男子にご注意ください!



ああっ、なんだかもうそれにも慣れてきちゃった。



「さ、行こう?」



誠がグイッとあたしの手をひく。



「えっ、おわっ、ちょっと……」



思わず驚いてなんだかヘンな声がでてしまうあたし。



「ほら!」



誠はあたしの手をひいたまま走りだした。



あたしには本性がバレているからか、こころなしかその所作は強引。



突然のことで驚いたせいか、どうしても誠の速さに足がおいつかない。



「……さっさと走らないと抱きあげて走るけどいい?」



「っ、ダメダメダメ!」



そうなった場合の周りの反応を想定してゾクッと背筋に冷たいものが走った。



誠は王子様スマイルのまま言ってるから余計に怖い!



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