裏アリ男子にご注意ください!



美奈ちゃんはあたしがあせっていることをすぐに察したみたいだった。



「うん。あの、実は……」



あたしは美奈ちゃんにさっきの紙を手渡した。不思議そうに首をかしげる美奈ちゃん。



「これね、あたしのくつ箱に入ってたの。それに上ばきもなくて……」



「……んー」



紙をみて美奈ちゃんが真剣な表情をする。



「なんか怪しいよね、これ……」



美奈ちゃんがつぶやく。



「うん……」



やっぱりあたしたち、思うことは同じだったみたい。



なんかちょっとだけうれしい。



「それでね、あたしどうすればいいんだろう……ごめんね、いきなりこんなこと訊いちゃって」



「ううん、いいっていいって。……まあ、たぶんアレかな。思うに都築と桃花が仲よくて嫉妬しただれかがイヤがらせでもしかけにきたんじゃない?」



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