裏アリ男子にご注意ください!



あたしはずっと幸せで、夢の中にいるみたいだった。



憧れの安田くんと、まさかのLINEしてるなんて。



ぐっとお近づきになれた気がする。



安田くんファンに知られたらめっちゃ怒られそうだけど、ホントに幸せ!



夜遅くになると、さすがにLINEは終えて寝た。



けど、なんか寝れそうにないな……。



明日もLINEしてくれるかな? とか、安田くんはあたしとLINEしてて楽しかったのかな? とか、色々な考えがめぐるから。



「もー! ホントどうしよー!」



あたしはそう叫んで、ぎゅっとぬいぐるみを抱きしめた。



そして、なにをどう間違ったのか部屋の壁を思いっきり蹴ってしまう。



「いった……相変わらずドジだな、あたし……」



ひとりで苦笑いして呟いた。



───バンッ!!



「……へっ?」



その直後、そんな大きな音ともに勢いよく部屋のドアが開いた。



その開いたドアの近くに立っていたのは……あたしの弟。



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