裏アリ男子にご注意ください!



なんだ、誠……けっこう優しいところあるじゃん。



なんだか幸せな気持ちになり、あたしはふくらませていた頰をふつうの状態にもどして微笑む。



「放課後たのしみだなぁ」



なんとなくつぶやくと、そうだね、と誠が返してくれる。



そして「あ、そうだ」と誠がなにかを思いだしたかのように言った。



「……さっきのエサつめこみすぎのハムスターみたいな顔、きっちり写真におさめておいたよ」



「……えっ!」



ウソ、いつの間に!?



そういえばさっき、カシャってなにか音がしていたような……。



「ちょっ、いますぐ削除してよ!」



あんなの恥ずかしすぎる!



っていうかいつの間に撮ってたとか誠ってホント油断ならない!



< 272 / 338 >

この作品をシェア

pagetop