裏アリ男子にご注意ください!
「……はぁ」
なのに、都築くんはため息をついた。
その様子を見て、あたしはハッとする。
都築くん、もしかしてイチゴ味キライだった?
じゃあコーヒー味のアメあげようかな……そう思ったとき。
「わかってないね。男が女の人に手を差しだしたら……ふつう、こういうことでしょ?」
都築くんそう言い、あたしの手をにぎった。
「……えっ?」
都築くん、いったいこれはどういうことですか?
……なにかのまちがいだろうけど、あたしたちは今、手をつないでいる。
うん、なんかちがう。おかしい。
「都築くん、あたしは澤上桃花だよ? たぶん、都築くんが思ってるようなかわいい女の子とはちがうよ?」
都築くんってモテるし、あたしを他の子とかんちがいしてるのかも。
もう、その女の子に失礼だよ?
言うと、都築くんはムッとした。
「なに言ってんの、俺が見てるのは澤上桃花だよ?」
都築くんはサラッと言い、歩いていく。
手をにぎられているあたしも、当然それにつづく。
……え、マジですか?