《短編》私は貴方が好きでした。
今、一つだけ気付いたことがあるんだ。


貴方の心が私に向いてないと思ったことがあるの...


それはね、貴方とデートした時。


私の話なんか聞いて無くてずっと携帯を見ているの...


今になって気付いたんだ。


馬鹿だよね...


「もう終わりにしよう」


心の中でずっと唱えていたんだ。


一年後、貴方からの着信があった。


出るか出まいか悩んだ末に私は電話に出た。

“久しぶり”

貴方の第一声。


懐かしい声。


でも、私はその言葉に返事を返せなかった。

何でだろうね。


そして私が貴方に言った言葉。


“終わりにしよう”


貴方は何も言わず電話を切ったよね。
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