上から見るな!!!!!!
1章
No.1       



        



        小さい頃





「お母さん…なんで行っちゃうの?奈義の事嫌いになったの?ねえ!答えてよ。お母さんの言うこと何でも聞く!!!!!!だからお父さんと奈義を見捨てないでお願い」



        


      






「……………奈義、お父さんの事は頼んだよ。もうお姉ちゃんなんだからわかるでしょう?奈義はお母さんに着いて来ちゃだめ」






     お母さんが出て行った 










「待って!待って!待ってよ!!!!!!おかーさん!!!!!!おか…あ…さ」








お母さんは私に一度たりとも振り向きはしなかった…









     若い男の人を連れて…











    お父さんと私を捨てたんだ…









「た………さ …………たな……………ん …………たな…………ん …………田中さん!!!!!!」



余りにも暖かい天気今はお昼。特に眠たい時間帯。つまり私は寝ていたようだ

「あ…すみません…」

「もう少しなんだから頑張って」

先生はとても優しい人だ…
熟睡していた私にも怒らず優しい言葉をかけてくれる
先生は天から舞い降りてきた天使ですか?
なんて事を聞いたらみんなに笑われるな…
私は寝ないように窓の外を見た。窓の外では隣の小学校の小学生達が休み時間だから遊んでいる。こっちもそろそろ休み時間にならないかな?と思っていると…ある男の子が高校に入ってこようとしているのが見えた。終わりのチャイムが鳴り授業が終わった。

「じゃあ、終わりまーす。規律…礼!」

「ありがとうございました。」

今から昼休みが始まった

「奈義~ごめん!!!!!!今日先輩とお弁当食べる約束してるんだっだから~その…」

「分かってるって今日は無理なんでしょ!どうせ先輩といちゃいちゃするんでしょ~羨ましいな~」
私は友達の留美に肘を向けて突っついた
そう…この子は世でいうリア充だ

「…で!したの?」

「え?何を?」

「キッス」

「…うん。…した。」

「それ以上は?」

「えええええ!?してないよぉ~」
 
「チッ…つまんないの」

「と…とにかく行って来るからね」

「いってらっしゃい」

留美はルンルン♪で教室を出て行った
私は誰もいない裏庭でお弁当を食べる事にした留美が彼氏とお弁当を食べる時はいつもここで食べている私の特等席だ。日陰に包まれているその場所はとても寂しい感じがする。

「留美…彼氏とうまくやってるかな」

独り言を言っているとその寂しい場所ににぎやかな足音がしてきた。テンポ的にこれは走ってきている。走っている男の子は建物から身体をみせた。さっき、高校に入ろうとしていた男の子がついに入ったのだろうかそれに速い。まるで鉄砲玉のような速さだ。そのまま私に思いっきりぶつかった。私はその勢いのせいで頭から後ろに倒れてしまった。

「わっ」

ゴチン

頭を思いっきり打った
かなり痛い

「お姉ちゃん…ごめんね…」

男の子はすぐに謝ってきた。素直でなんて可愛いのだろう。

「ううん。大丈夫たよ。」

「でもすごく痛そうだった…見せて…」

男の子は思いっきりっきり打った頭を心配してけれたのかと思いきや…











   

プチ…プチ…





「え?」




思わず疑問の言葉が出てしまった







なぜなら彼は私の制服のボタンを外し始めたのだ…




「えっ…ちょっ…あ…ちょっとぉ…」





彼は身体を優しく撫でてから言う







「身体には異常はないよ良かった~」

この子は変態小学生という事が分かった

「どこ触ってんのよ!今も置いているそこの手をどかしなさい!!」

「いや…念には念を…」







「や…ちょ…」





「どうしたの?お姉ちゃん…顔が赤いよ?」

当たり前である小学生にこんなに触られるなんて事は初めてなのだ

「とにかく…もう…離して…」

「離さないよお姉ちゃんの身体の確認をしないと…」

「さっき大丈夫って言ったじゃん」

「やっぱり駄目。まだ調べてない所がある。」

男の子は私に顔を近づけた。かなり近い

「口は中って大丈夫?」

そのまま男の子は私の口を塞いだ。

「ちょっ…やめ…んっ…っ…」

激しい!!力強い!!
小学生ってこんなに力強かったっけ?

「ふぅ…まだ怪しいからまた検査するね♪」

そういって男の子は去って行った
本当に変態な小学生だ











そんなこんなで私は昼休みにすごい体験をしてしまった。教室に帰っても留美にはこのことは言わなかった。
しかし、私の災難はこんなものでは終わらなかったのだ…



       ~帰り道~
私はいつも通り留美と歩いて帰っている。

「お父さん今日重大発表があるから今日はご飯作らなくていいって♪ラッキー♪でも早く帰って来いだって…何があるんだろう?」

「へ~それは楽しみだね奈義ちゃん」

ニコニコしながら言うが私はその重大発表をあまり期待していない。何故ならいつもつまらないおやじギャグを言うおやじだからだ。

「いやっ…どうせどうでもいいことだろうし…」

「あ!私こっちだから。じゃ~ね~」

「うん。じゃ~ね」

友達と別れてすぐの所に私の家がある。ぼっちの時間が短くて助かる。家の中からはなんだか賑やかな声が聞こえてきた。お客さんでも来てるのかな?と思いながら玄関のドアを開けて入る。そしてハンバーグのいい匂いがしてきた。お父さんはハンバーグを作れるはずがないのにどうしてだろう?
リビングに入る

「お父さんただいま~」

「おう!奈義ぃ~おかえり~」

お父さん、今日は一段と陽気だ。その理由はすぐに分かった。テーブルの向かい側にとても綺麗な女の人がいたのだ。その女の人の隣にはあの時の小学生もいた。





…まさか





「そうそう!お父さん、再婚する事になりましたぁ~~今日からこの人達と同居だから」










まさかの言葉だった








「ごめんねいきなり奈義ちゃんの新しいお母さんの佐藤佐智子…でもお父さんと再婚したら田中佐智子になるかな…よろしくね
あ!こっちは息子の海斗。奈義ちゃんの弟になるけど仲良くしてあげてね」

「よろしくね♪お姉ちゃん」

その笑顔は私を見て何かを企んでいるようだった。私はこの日から変態小学生、海斗の姉になることになったのだった…



No.2


「よろしくねお姉ちゃん♪」

恐るべし海斗…(弟)
新しいお母さんに弟…しかも今日から!いきなり

「なんでお父さん言ってくれなかったの!?」

「いや~お父さんも言おうとしたんだよ!?でも…なかなか言い出せなかったんだよぉ~」

そう言いながらお父さんは私の足にくっついてきた

「いやーやめて!!!!!!きもち悪い」

「もー祐介さんったら奈義ちゃんも高校なんですからやめてあけてくださいよ…お父さんったらやーね」

そうお母さんは笑いかけてくれた。こんなに美人で優しいお母さんを持てるなら私は嬉しい…が少し複雑な気持ちの私がいた

「ねーお姉ちゃん!二階で遊ぼうよ」

「…やだ」

お母さんはなんとか受け入れようとは頑張るが弟はどうしても無理だ

「こら!奈義、遊んであげなさい」

お父さんはそう言うがあんな事があったから…なんて言えない

「いやっ…私、勉強するから…」

「奈義ちゃんが遊んでくれると嬉しいな」









負けた…お母さんに…








仕方なく私は新しい弟、海斗君と遊ぶ事になった。どうせお父さんとお母さんはいちゃいちゃしたいだけだ…次やったら殴ってやろうと心に誓った。もう、他人じゃないから出来る…多分
二階の私の部屋に行き私は人生ゲームを出した

「二人でやる人生ゲームぅー面白くないよ
他のことしようよー例えばお昼の続きとかさっ♪」

こいつ絶対にこりてないや…

「なんで海斗君はこんな事するの?」

これは真剣に聞いた。本当に不思議だったからだ。こんな事する小学生なんか他にはいないだろう。海斗君は私に顔を近づけて言った

「だって…女の子が大好きだもん」

小学生にあるまじき言葉

小学生じゃなかったら殴ってた。…ってか殴る覚悟なんてどこかに消えていった。海斗君の目は本気だった。嘘をついている目ではない。

「奈義ちゃんって言うんだね~そういえば昼の時に聞いてなかったもんね」

「ぎゅ~」今の海斗君の行動には漫画だったらこんな効果音が出ているだろう。

「ちょっと…姉弟は普通こんな事しないから」

「じゃあ、俺はシスコンだね」

「じゃあ、シスコンやめて」

「それは無理だよ。だって感情的な問題だからね★あ!そうそう今度お母さんが家族旅行に行くって言ってたよ。楽しみだなぁ~明日土曜日と日曜日は休日だし月曜日は祝日だから明日早速行くってさ」

…お父さんはなにもかもが急だ。悪いが私はお留守番させてもらうよ。

「じゃあね。おやすみなさい~お姉ちゃん」

そう言って海斗は私の部屋を出て行った







        ~明日~

「奈義ぃ~行こうよ~おと~さん娘一人家にお留守番なんて危険だよ~」

「だから行かないから!!!!!!」

行ってたまるか!!!!!!旅行に行く方が危険だ。お父さんは何も分かっていない。

「お姉ちゃん…新しい家族…いや…?」

そう言って海斗は嘘泣きをしている
(多分嘘泣き)

「ほおらぁ。海斗君も奈義と仲良くなりたいんだよ。来ないと寂しいんだよ。」

「奈義ちゃん…お母さんも奈義ちゃんと早く仲良くなりたいわ…だからこの家族旅行を企画したんだけど…うっ…うっ…」

この親子嘘泣きが得意だなぁ…
(多分嘘泣き)

「こらぁ!!!!!!奈義ぃお母さんと弟が泣いているだろ。行くぞ」



負けた…お母さんに…また…
私はそのまま車に乗った。私達は山のほうの旅館に泊まることになったそこは温泉が有名でお母さんが前から行きたがっていたそうだ

「お姉ちゃん知ってる?お母さん、かなりのオカルト好きでね…この旅館お母さんが選んだからもしかしてお化けが出るかも…」

「は…ははっ…海斗君~まだお化けなんて信じてるの?心霊番組の見過ぎじゃない?」

「そんな事ないよ。お母さんの趣味に付き合わされた俺なら分かるよ…お化け見たことあるもん」

「………………………。」

「もしかして怖い?俺が守ってあげるよ」

「いや…信じてないし…」

実は私はオカルト関連の物が大の苦手なのだ。何故みんなは恐ろしい目にあうリスクがあるものを好むのかが不思議でたまらない。こういう事ならお母さんに負けるのではなかった…と今更後悔した
それから車で走り続けて1時間、ようやく旅館に到着した。その旅館は想像通り古い建物だった…それを見て私は海斗君が言っていた“出る”というのを思い出した

「楽しみね」

お母さんは体の前で手を合わせて本気で楽しそうな顔をしていた。

「あ…私…少し散歩してきま~す」

逃げなければ!呪われる。電車やらバスやら使ったらなんとか帰れるだろう。私は早歩きでその場を立ち去ろうとしたが…

「お姉ちゃん…俺も行きたい」

こいつは私が怖がっているのを絶対に楽しんでる!!!!!!逃げないようにしている
もう…諦めるしかないのだろうか…
この恐怖の旅館でお化けに呪われる事を覚悟しなければならないのか

「奈義!これからチェックインするんだそ。散歩は後!後!」

「はい…」

さようなら…自分…


いよいよ自分達が一日過ごす部屋に案内された。その部屋は予想通りかなり古い。いかにも幽霊が出そうだ。しかしお母さんが
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