silve shining
「あら、一年生。先輩を前に随分と余裕そうなのね。」

 あぁ、僕の心の雰囲気が、気分が、この一言で台無しだ。

 僕はバレないように敷栞那を睨んだ。

 敷栞那はそれには全く気付かず、腕を組んだ。

「準備はよろしいでしょうか?」

 そんな美樹の言葉に、僕と敷栞那は答えた。

「うん。」

「えぇ。」

「それでは行きます。…ready、go!」

 その言葉を合図に、僕は動き出した。

 敷栞那はそんな僕の様子を伺うように僕の行動を見ている。

 そして、神経を集中させ、僕の動きを感じているようだ。
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