silve shining
「これはね、さっき麗奈が使った古術と同じなんだよ。だからきっと、古術を使いこなせる麗奈になら、見破れるよね?」

 そう言うと、麗奈は睨むように幻影達を見た。

 麗奈ってこういう顔もできるんだね。

 すると、麗奈は叫ぶように言った。

「いない……。この幻影の中に、本物の葉月はいない!どこにいるの……?」

 私は待ってました!というような感じで、正直口元の緩みが半端ない。

 やっぱり麗奈は……。

「あははっ、もう見破っちゃうなんて、流石麗奈だねー。」

 私は見破られても、幻影の魔法を止めず、そのまま喋った。

 まだ、麗奈はキョロキョロと辺りを見回している。

 そんなとこばっか探してたって私は見つからないのに。

 そんなとき。
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