silve shining
「麗奈様、上!」

「っ……!」

 誰かが、麗奈に私は上にいることを知らせたようだ。

 ま、意味ないけどね。

 だって、今、上から麗奈目掛けて落ちてる私は、その私すらも幻影なんだから。

 いやー、一体だけ違う体制にさせるのって中々面倒くさいんだよね。

 麗奈は自分を庇うように、両腕を前に出す。

 だけど……。

「それじゃあ、後ろがガラ空きだよ。」

「なっ……!?」

 後ろから迫ってきていた私に気づくと、驚いたように麗奈は後ろを振り向く。

 だけど、もう遅い。

 私は、麗奈の首目掛けてチョップする。

 すると、麗奈は程なくして倒れ込んだ。
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