一瞬からはじまる。
はじまりの行方。
高校生活が始まって、一週間。
あたしと愛はテニス同好会に入った。
テニスといっても、ソフトテニスだから
校舎の近くのコートは使えなくて、
グラウンドにある、1面しかないコートしか
使えなかった。
理由はテニス部(硬式)がちゃんとあるから。
まぁ…仕方ないっちゃないよねー…。
同好会には他にも先輩や
同じ1年生の子がいた。
全員で、8人。
でも、2人ほどあんまり来ない人がいて
実際練習しているのは6人だった。
クラスでは、ちらほらとグループが
できつつあった。
あたしも愛と、他にも2人仲のいい
友達ができた。真梨(マリ)と実香(ミカ)だ。
真梨は大人っぽくて色素の薄い茶色めの
サラサラのセミロングがよく似合う子で、
でも意外と面白いことを言う子だった。
実香はちっちゃくて黒のボブで、なんか
ふわふわした感じの子。
見た目の割に結構気が強い。
2人共、同じ中学だったらしく
気が合って、4人でよくいるようになった。
でも、やっぱりあたしと愛、
真梨と実香みたいな感じにセットのように
別れているようなことも度々あった。
まっ、これからだよね。