一瞬からはじまる。
学校生活にもだんだん慣れてきて
夏休みが近づいてきた頃。
あたしは相変わらずで、
いつもと変わらない日々を過ごしていた。
恋とかそういうのはやっぱり、
関わりがないまま。
かっこいいなーとか思う人はいても
ただ、それだけだった。
愛もそんな話してもあたしと同じように
関わりのない様子だった。
…はずだったんだけど。
同好会が休みになって、
放課後が暇になった日。
どこか寄り道して行こっかって
話になってた。
でも、愛が下駄箱を開けた瞬間、
「えっ…?」
と一言小さく呟いたまま、
固まってしまった。
どうしたんだろ?
目開いたまんまだし…。
「ねぇ、愛…?」
どうしたの?って言おうとしたとき、
下駄箱の中の”あるもの”が目に入った。