一瞬からはじまる。
でも、それは封筒に入ってなくて
ルーズリーフが不器用に折られているものだった。
そして、同じような不器用な字で
でも、丁寧に
「笹口愛さんへ」
と書いてあった。
見てるだけのあたしでも気持ちが
こもっているのが伝わってきそう。
よっぽど愛のこと好きなんだ…。
手紙を手に取ってる愛にそのこもっている
気持ちが伝わってるみたいで、
頬が薄ピンクに染まっている。
緊張した指先でそっと手紙を開いた。
「……。」
なんて書いてあったんだろう。
やっぱり、告白…?
「あ、愛…なんて…?」
聞いちゃってもいいのかな?
うーん…。
「ん…」
まだ顔が薄ピンクのまま、
愛があたしに手紙を見せてくれた。
「え…いいの?」
「うん。短いし」
え?短いの?まさか、”好きです。”
だけとか?
…まさかねー。
ゆっくりとその手紙の内容を読む。
その手紙にはこう、書いてあった。