一瞬からはじまる。


少し背伸びしてるあたしを見て、
愛がまたぷっと笑った。


「はいはい、おチビさん」


む。チビは言われたくないんですけど。


「チビじゃないーーっ!」

「まぁ、そう怒るなって」

「ー…」

「ふくれてもだーめ」


だめだこりゃ。愛にはいつも負ける。

なんて喋りながら歩いてたら
校舎と門が見えた。


「わぁぁ…!」


綺麗な校舎。
見るのは2回目なんだけど。

でも、やっぱり中学とは違って
綺麗だなぁ。

中学はひどかった…。うん…。


「やっぱり、広くて綺麗だね…」

愛も同じこと思ってたみたい。

「うん…!」


2人でふふって笑い合って、
校門を抜けていく


あーーーー!たのしみ!


気づいたら不安はどっかに飛んでいた。


愛のおかげかな。







< 4 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop