俺様と双子達
【莉里】



温かい手が莉里の手を握ってる…。



目を開けると暗い部屋で病院臭い。



生きてる…。



握られた手…。



幻覚かもしれない…。



隼人の手に似てる…。



じゃあそこで寝てるのは隼人?



「はや…と…。」

「うん…。まだ夜だから…。」



この声は隼人だ…。



やっと会えた…。



「隼人…。起きて?」

「えっ!?莉里!!よかった…。マジで死ぬかと思った~…。」

「電気つけて…。隼人が見たい。」

「って言うか…。声…。」

「あっ…。戻った…。戻ったよ隼人!!」

「マジでよかった…。よかった…。」



暗い部屋で抱きしめられた。



苦しいくらいキツク。



この腕、隼人だ…。



「電気つけてよ。」

「うん!!」



電気をつけた隼人は目が赤い。



さっき泣いたんだ~…。



「泣き虫~!!」

「泣き虫でもイイ。莉里がここにいるから。」



でもどうして隼人がいるの?


< 585 / 657 >

この作品をシェア

pagetop