クズ系彼女
「君が知っての通り、私はずっといろんな男と一夜の関係を築いてきたわけだ。
だけどもちろんみんな遊びだった。
だからすーちゃん、君が私の初恋ってことになるわけだね。

…だからこそ、すーちゃんに嫌われたくなかったんだ。すーちゃんが隣からいなくなるのが、すごくすっごく嫌だった。
それで、私は繋がりを求めた。ガラにもなく。その繋がりがエッチだったわけなんだけど、それ以外の方法を私は知らないからねぇ」

千葉はわざとらしくため息をついた。

「なのに、どれだけ誘っても君はノって来ないし、私のこと好きだとかも言ってくれたことないし。

不安で仕方ないのに、君は他の男とヤれとか言うしさ。ヤッた後でもいつも通りだしさ。記憶を失った後の私には優しいしさ。

君に好かれたかったから、私はずっと、私じゃないふりをしてたんだよ」

千葉は俯いてそう話す。
俺は千葉の髪の毛を掴んで無理やり顔をあげさせた。


< 66 / 70 >

この作品をシェア

pagetop