【BL】極悪執事のご主人様
何も言い返せず、睨むことしか出来ない俺を見て、高槻は喉で笑った。
「相変わらず可愛い人ですね。」
「う、嬉しくねーよ!」
「そうですか。では、早く起きて出掛ける準備を。」
「え?でも今日は休日じゃ…」
首をかしげる俺に高槻は長ーい溜め息をついた。
「な、なんだよ?その溜め息は。」
「……いい加減にしないと本気で襲うぞ?」
「ぇ………?」
高槻が敬語を使わないときは、本気で怒ってる証拠だ。
俺、何かしたか?
「今日が何の日か忘れたか?」
今日………
今日は…………
「あ、」
「思い出したか?」
そうだった。
今日は、俺と高槻が付き合った日だ。
主従関係から恋人同士になった日だ。
「すっかり忘れてくれていたようだな?」
「ご、ごめん。」
さすがにこれは、悪いことしたな。
「まぁ、いいです。今日は夏紀様にたっぷりサービスしていただきますから。」
「え!?」
「もちろんしてくださいますよね?」