不機嫌な彼のカミナリ注意報
「お前は……大丈夫か?」

「……え?」

「泣くなよ? うっとうしいから」

「……はい。泣きません」

 真っ赤になりながらそう答えると、風見さんはフっと緩く笑って私の頭をポンポンと叩き、オフィスに戻って行った。

 前半はなにを言われたのか理解できなかったけれど、それどころではない。

 もう……いったいどうしてくれるんですか。

 そのやさしい瞳と仕草は反則だと思う。
 心臓がドキドキしすぎて、壊れてしまいそうだ。




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