不機嫌な彼のカミナリ注意報
 不意打ちでくれた、――― 最高に嬉しい言葉。

 彼の放つ男の色気と目力で、今にも心臓が止まりそう。


「とりあえず、今夜仕事が終わったらお前の家に行くから」

「え? うちですか?」

「俺のマンションから徒歩五分なんだよ。……この続きはそのときに」

 続きって……さっきのキスの続きだろうか?
 妄想をするだけで一瞬で顔が赤くなるし、動揺して目が泳いだ。

「お前、わかりやすいな。今絶対変なことを想像しただろ?」

「いや、し、してませんよ!」

 ……図星を指されてしまった。


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