不機嫌な彼のカミナリ注意報
「か、風見さんって、ほら……草食系って感じですしね」

「へぇ、そう見えるのか」

「はい! 穏やかな羊さん、ですよね?」

「……んなわけないだろ」

 ニヤリとした意地の悪い笑みを浮かべ、風見さんはファイルを手に私に背を向ける。

 これは確実に……中身はオオカミらしい。


 だけどそんな彼の魅力に気づいてしまった私は、もっともっとこの先彼にハマっていきそうだ。

 この、不機嫌で無愛想な俺様の彼に ――――



< 301 / 328 >

この作品をシェア

pagetop