不機嫌な彼のカミナリ注意報
「おい! 聞いてるのか?」

「は、はい。聞いてます!」

「絶対に惚れるなよ? 俺はその手の面倒なことは嫌いだ」


 どうして突然、そんなことを言われなきゃいけないのか……
 まったく意味が理解できない私はポカンとして固まるしかない。

 私が、あなたに惚れる?

 無愛想、ぶっきらぼう、口は悪い、態度はデカい……
 社内の女子社員にそう評価されているあなたに、惚れるというの?


 はぁ……もう……

 やはりマーケティング部は前途多難かもしれないと頭をもたげた。

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