不機嫌な彼のカミナリ注意報
「なんなら会社のロビーで叫びましょうか?」

「は?」

「私は風見さんの全部が好きですーって」

「ふざけるな」

「風見さん、照れてる。私は平気ですけど?」

「俺は会社に行けなくなるだろう!」


 まるごと全部、風見さんの全てが大好きだ。

 でも、できれば会社ではいつも不機嫌でいてほしい。

 あなたが隠し持つやさしさは、私だけが独り占めしたいから。


 明日の天気予報は晴れ。
 だけど俺様な彼の周りだけは、きっとカミナリ注意報――――


――― fin ―――




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