不機嫌な彼のカミナリ注意報
 ……ダメだ。
 今日は完全に、真那の説教魂に火をつけてしまったみたい。とどまることを知らなそうだ。

 私は逆らわずにうつむいて、コクコクとうなずきながら聞き流す。


 そりゃ、私だっていつかまた現実世界で普通に彼氏ができたらいいなと、漠然と思ってはいる。
 毎日がウキウキで、楽しいだろうなって。

 恋愛が、悲しいことばかりじゃないのは知ってる。

 大好きな人と一緒にいる時間が、すごく幸せなことも。

 だからこんな地味な私でも、素敵な人が現れたら……

 ――― また恋がしたいと思っている。


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