不機嫌な彼のカミナリ注意報
 私に関係があるような話をするふたりを前に、どうしたのかと小首をかしげた。
 なにかあったのだろうか。

「私がどうかした?」

 そっと問いかけると、ふたりの視線が一気に突き刺ささる。

「寧々、昨日の夜はどうしてた?」

「……んぐっ」

 唐突な真那の質問に、ご飯を喉に詰めそうになってあわててお茶を飲む。
 昨日の夜といえば……

「誰かと食事に行った?」

「……行った、けどね……」

「イタリアン?」

「え?!……うん」

< 96 / 328 >

この作品をシェア

pagetop