それでも私は


「っは、っはあ。」


息はあっという間に切れた。先ほど力を使ったせいか、疲労が増している。頭が痛い。早く、もうすぐにでもここを抜け出さなければ。


どこに出口があるのよ!
そんなことを思った時だった。


ズドンやらバキバキやらメキメキやら、とにかくものすごい音があたりに響く。鼓膜を震わせる。建物も少し、揺れている気が…。
いやそれよりも音がするのはーーー。
もう、青ざめずにいられるわけが無い。

真上からだった。

ピシリ、天井にヒビが入る。


「うっそ!」


それから頭上が崩壊したのはすぐのことで、急いで前に飛ぶしかなかった。





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