ヒミツの同居、はじめました。
「何作ってんの?」


いつの間にか隣に来ていた王子が、あたしの耳元で囁く。


「ううううわあ!あっっっっつ!」


その突然の出来事と耳のくすぐったさとでテンパったあたしは、アッツアツのフライパンを触って火傷してしまった。


「あーあ、ドジ。」

「あ、あんたのせいでしょ!」


すると王子はすぐに火を止めて水道の水を出し、あたしの手を持って冷やしてくれた。


しかし王子はあたしの手を掴んだまま、なかなか離そうとしない。


「ちょっ、自分でできるから!」

「だーめ、動かないで。」
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