ヒミツの同居、はじめました。
煮え切らないあたしを見て、お母さんは微笑んだ。


「私たちは、あなたの楽しい高校生活を壊したくないの。お願い。」


お母さんに続いてお父さんも頭を下げた。


そこまでされたら、断れない。

「わかった。できるだけ迷惑かけないようにする。」


その言葉を聞いて2人は顔を上げてほっと息をついた。


「ありがとう。わかってくれて。」


「ううん、こちらこそありがとう。」



「それでな、文。残念なことに、松原さんの奥さんは、仕事で世界を飛び回っていてあまり家には帰ってこないそうなんだ。

まあでも、家に着いたら、松原さんがいると思うから言うことを聞くんだよ。」


「うん。」
そっか、みんな仕事大変なんだな。

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