鈴姫伝説

ゆきなと鈴姫






目を覚ますとあたしはソファに寝ていた。


記憶を見始めたとたん、意識を失ったらしい。



なぜか重たくなってしまった身体をどうにか動かし、あたしはゆきなと女神様に見た前世の記憶を話した。




二人は静かに聞いていたけれど、ゆきなは少なからず動揺していた。



女神様は冷静で、もう知っていたんだということを悟った。




「お姉ちゃん……と千が、幼なじみ……?」



「うん……思い出したの。それだけだけどね」




あたしが今思い出したのは、千と幼なじみだったということだけ。



最後のあれは、何だったのかな……。




あたしは誰かと戦ってた。




そしてあたしは鈴を守って……消えた。





言ってはいけない気がする。




この事は、あたしだけが知っていなきゃいけないような……。




まぁ、よく分からないんだけど。






「そう言えば、お姉ちゃん。私も言いたいことがあるんだけど……」



「どうしたの?」








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