鈴姫伝説


気づけばあたしは誰かに上半身を拘束されていた。



ゾクリと背筋に冷たい汗が伝う。



イヤ……ッ!



怖い……、離して……ッ!




「……あとは、お前だけだ……」




冷たく感情のこもっていない声が耳元で囁かれる。



吐息が耳たぶに掛かって、ギュッ!と目を強くつぶった。




やだ……!









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