鈴姫伝説


押さえつけるとミューマは「フミュッ!!」と呻き声をあげた。



「二人がやる気がないからだミュ!!」



「だぁってぇー……」


暑いじゃぁん……。


だらけてもしょうがないよ……。



「とにかく行くミュ」



ミューマに叱られ、「はぁい……」と気の抜けた返事をし、ゆきなと歩き始める。



でもさ、どこいったらいいのよ。


なにも分からないから、暑くなくてもやる気が出ないよ……。



公園を出ると、目の前にひとつの店が現れた。


アンティーク調の可愛い店。


こういうのあたし好きなんだよね~。



「ちょっと、お姉ちゃん?どこ行くの!?」



「すずか?」



あたしは自然にフラリと寄っていって、店の中へと入っていく。


中に入ると、オレンジ色の光があたしを包んだ。


店内では、二人の女子高生らしきお客さんが楽しそうに商品を見ている。


彼女らが持っているのを見ると、ここはアクセサリー屋さんらしい。



「わあ……可愛いー……」



あたしを追いかけてきたゆきなが声を溢した。


ゆきなも好きだもんね、アクセサリー。


特にアンティークのものが。


よくお店があると何かしらを買ってくる。






< 126 / 511 >

この作品をシェア

pagetop