鈴姫伝説
「それで、昔暴れていた魔物が再び暴れ始めたんだミュ。
この世界で。 だからすずか。
そいつらを封印してほしいんだミュ」
「え?」
「この鈴を使って」と、ミューマがあたしの左手を指差した。
えっ。
どうやるの!?
こんな鈴で?
「とにかく行くミュ」
そんな質問はミューマの声で遮られて……。
ミューマは、あたしの手を取った。
そして口の中でなにかをぶつぶつと唱えた。
「えっ……」
すると、突然部屋の窓が開いて……。
バタバタと風が髪の毛と袖を、強く煽る。
「じゃあ、レッツゴーだミュー♪」
「ぎゃああああぁぁあ!!!!」
あたしの手を引いたミューマは、窓から外へと飛び出した。
まって、まって!!
なんで飛び出したの?
お、落ちる!
そう思って思わず目を瞑った。
すると、ふわり……と空気が変わって……。