鈴姫伝説
「私たちが鈴ですずか……お前であることは知っているな?」
低めの落ち着いた声で物語を語るように話し出す。
「うん」と首をまげると、横でゆきなも頷く。
「私は、私が知っている全てを話そう……」
ナディは赤紫色の瞳を閉じると、ブツブツと呟いた。
「昔の出来事を今へとワープさせる……。
たぶん、頭のなかに映像が流れてくるが驚かず、目を閉じて話を聞いてくれ……」
さらにナディは呪文のようなものを唱えていく。
あたしはゆっくりと目を閉じて、ナディの話に集中することにした。