鈴姫伝説



『魔物に何者かの手によって、変えられてしまったんだ……』


魔物に……?


鈴は魔物の糧となっているけれど……。


誰かが意図的にやったものだったの?



ブルリと寒気が身体を襲う。



『あ、それ女神様にこの前聞いたよ』



どこからかゆきなの声がした。



『なんか、鈴姫が伝説の鈴を隠すために鈴になったとき、魔術が誰かにかけられたんだって……』


ゆきなの声音は低くて、氷を思わせるほど、冷たさが混じっている気がする。



これは、現実に起きたこと、なんだ。





ひとつ、疑問が生まれた。



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