鈴姫伝説


するとナディは突然あたしの足元に深々とひざまずいた。




「我らが主よ……。






この世界に平和を……再び。







私はあなた様の化身……。







一生ついていきます……」










ナディは言い終わっても、顔を上げない。





あたしは思わず、話しかけていた。






自分とは思えないような口調と、声で……。







「そなたは私の身を護るもの……。






超能力者、ナディよ……。




ついてくるがよい……」








……はぁ?





あたし、なに言ってるのっ!?






自分の言ってることなのに、驚く。






なのに、ナディは顔を上げて……。






「はい……」






目を潤ませると、髪の奥に表情を隠してしまった……。








なんなの……?





我に返るとナディがひざまずいたままだった。








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