鈴姫伝説
第三章
黒影
「ねぇ、ねぇ~今日は魔物は出てないの?」
暑い夏は朝も暑くてツライ。
Tシャツとショートパンツに着替えたあたしは、白いソファの上でだべっているミューマに話しかける。
もー、この暑さ、どうにかなんないかな……。
パタパタとウチワで、顔を扇いでいるゆきなも、珍しくフローリングの上に寝そべっている。
ゆきな、暑いのニガテだもんなぁ……。
あ、雪女だから……?
ナディもいつもは空中をフワフワ浮いているのに、部屋の上の方は暑いのか、床に降りていた。