鈴姫伝説
あたしとゆきなは変身を完了させ、スタンバイする。
ミューマは窓を開け放った。
生温い風……。
「それじゃあすずかから影の世界にワープさせる……準備はいいか?」
「うん」
ナディは右手を顔の前まで掲げると……。
──パチィン……。
渇いた音が響いた。
ナディが指を弾いた音とともに、あたしは目を瞑る。
周りの音が消えて、生温かい風がふわりと冷たい風へと代わった。
目を開けば、そこにはみんながいた。