鈴姫伝説
「すずか!!大丈夫だったかミュ!?」
「ミューマ……」
慌てたミューマが、てててっ、と草むらをかき分けて転がり出てきた。
「もう、勝手に行動して……。
びっくりしたミュ!!」
「ごめんごめん……」
「でも……」と言いながら、ミューマは魔物を見ると笑った。
「初めてにしては、なかなかだったミュ」
おお……。
褒められたのか。
「で、どうしたらこいつ倒せるの?」
魔物はまだ、威嚇をやめない。
でも、結構弱っているのは目に見えた。
「……この、『封印の鈴』を使って鈴に霊力を送れば、光が降り注ぎ、魔物を封印できるミュ」
ミューマに渡された黒光りする鈴は、何だか、とても重く感じた。