鈴姫伝説
ミューマの目はトローンとしていて、顔はまだ青白い。
「ここは……?」
「あたしの家。
戻ってきたの」
「ミュ……」
受け答えする様子からして、少し安心した。
胸を撫で下ろす。
「ねぇ、ミューマ……何があったの?」
ゆきなが低い声を出した。
あたしとナディも緊張した面持ちでミューマを見つめた。
「突然、あのとき……頭が痛くなって……。
そのあとは分からないミュ。
気づいたらここにいたんだミュ」
「意識を失った……ということか……」
「ゴメンミュ……」
「大丈夫だって。
仕方ないよ、覚えてないんだもん。
謝らないで」
あたしは安心させるように、柔らかく微笑むと、考え込んだ。